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ホルン教則本 ホルンを始める皆さんへ
 
6)アンブシュア

金管楽器の場合、全て同じですが自分の唇を振動させて音を出します。最初に正しいアンブシュア("embouchure"簡単に言いますと、唇の形、唇のまわりの筋肉の使い方)を身に付けるという事は、これから練習していく過程で、大変大切な事です。

では下の写真を見て唇の形を作ってみましょう。鏡を見ながら行ってください。
唇を普通に閉じ、わずかに微笑している様な形を作ってみてください。

唇の両側は純対に横に引き過ぎない様に、むしろ軽くすぼめた状態が良いでしょう。

下顎はしっかり引いてください。右下の写真の様に梅干しのような形にならない様に注意してください。横から見てくの形になる様にしてください。


 
正しいアンブシュア
横から見て下あごが「く」の字の形になる様に引いて下さい
いけないアンブシュア
写真の様に梅干しのような形にならない様に注意してください

 
ではマウスピースを当てないで息を入れてみましょう。フーとかピーとか音が出ましたか。
鳴った人は合格です。鳴らない人はもう一度試してみましょう。
ただ息を出しても鳴らないと思います。唇の中央に神経を集中して、そこが振動するように息を吹きこんでみましょう。
鳴りにくい人は、唇を軽くなめて湿らせてから行ってみてください。きっと鳴ったと思います。
この事をバズィング(Buzzing)と言います。

下の写真のリングは正しいアンブシュアとアパチュア(両唇の間にできるすきま)を見る為のものです。軽くすぼめた状態の唇の,上唇に3分の2,下唇に3分の1になるように当てます。
息を一定の速度で吹き込むと,唇の振動によって音が出ます。無理やり力で出そうとしてもは出ません。唇の中心に神経を集中し"ブー"と言うように吹いてみて下さい,"フー"だと音が出ません。
これは音を出す為の一つの練習方法です。
マウスピースの中には,カップとリムが別々になる物がありますので練習してみてはどうでしょう。手に入らない場合は,楽器の2番管を抜いて,そのリングを使ってもよいでしょう。

理想的なアンブシュアが理解できたとしても、全ての人がその通りに出来るとは限りません。
と言うのは、人によって唇の厚さや歯並びが、かなり違いますので、上唇が3分の2、下唇が3分の1と言う理想から多少はずれる場合が多いからです。
又、歯並びによってマウスピースの角度も変わってきます。少しのズレでしたら余り気にすることはありませんが、極端にずれている場合には、アタックや高音域、低音域に悪影響が出て来ます。
※いずれにせよ一番こまるのは、一度悪い癖がついてしまうと、後から直す事が大変困難だということです。ですから特に初心者の方は、最初にしっかり鏡を見ながら、自分にあった正しいアンブシュアを身つにけることが大切です。